表装の豆知識

掛軸は和紙・表装裂地・糊などを用いて作られており、空気中の水分や気温に大きな影響を受けます。
その為、直射日光の当たる場所、空調が直接当たる場所、その他高温多湿、もしくは空気の乾燥する所にはかけないで下さい。

掛軸の出し方

清潔な手でお取り扱い下さい。汚れ・シミの原因となります。

桐箱のフタを開ける

片側から上へ上げる

桐箱は平らな場所に置き、片側からゆっくりと蓋を開けて下さい。
力いっぱい引き上げますと、桐箱が破損したり掛軸が飛び出す恐れがありますので注意して下さい。

桐箱から掛軸を取り出す

掛緒を持って取り出す

掛緒を持ってゆっくり、掛軸を桐箱から取り出します。

風帯を伸ばす

風帯を伸ばす

巻緒の先端を引っ張り、巻緒を解きます。
風帯を垂直に下ろします。

矢筈に掛緒を引っ掛け掛軸を伸ばす

矢筈に掛緒を引っ掛ける

矢筈に掛緒を掛け、掛軸の中央を片手で支えながらゆっくりと掛けます。

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掛軸をしまう時は・・・

掛軸の軸先の図

掛軸中央部分に片手をそえ、掛緒に矢筈を掛けて外してください。
掛軸を平らな場所へ置き、風帯をたたんで軸先を持っておしまい下さい。
掛軸を力いっぱい巻きますと、巻き癖がついたり、破れなどの痛みの原因となりますので、軽く巻いて下さい。

掛軸の巻き方

掛軸をしまう際、巻緒の巻き方が分からない場合は以下の画像を参考にして下さい。

巻緒を3周巻きます 巻緒を3周巻いた図です 巻緒で輪を作り、その部分を掛緒の下に通します 先ほど通した輪を、反対側の掛緒の下へ通します。 できあがりです。 巻き具合の写真

強く巻き過ぎず、少し緩めた状態にします。

保管について

保管の際、ナフタリン・樟脳を使用されますと、シミ等の原因となりますのでご注意下さい。専用の防虫香のご使用をお勧めします。
又、半年に1回程度晴天の日に虫干しをして下さい。
直接日光の当たる所や、高温多湿になる場所を避けて風通しの良い場所へ保管して頂くと掛軸が長持ちします。

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